最近、予備校講師/英語系YouTuberの森田鉄也(もりてつ)先生が「大学入試の英語で『早稲田大学』の理工が一番難しい」とおっしゃっていて話題になっていました!
※ちなみにもりてつ先生のチャンネルはこちら
そこで僕も早稲田大学の理工の英語を一部解いてみたので、TOEIC満点の翻訳経験者から見た感想と、思いついた対策を紹介します!
今回やってみた問題
今回やってみたのは、2020年入試の問題の問1パート1です。
内容は科学系で、航空業界の業務における疲労についてですね。出典はPLOS ONEという科学雑誌です。
実際にはパート1だけじゃなく、パート2も同じ文章の続きでしたが、今回はパート1の9問をやってみました。
設問形式としては内容一致系の4択問題ですね。英語の問題としては一般的な選択問題という感じです。
(※ただし今回やっていない問2以降は結構個性的な問題が出るので要注意です!)
解いてみた結果と難しいポイント
9問中何個正解できた?
結論からいうと、8/9です!
どうなんでしょう。1問落としたのは悔しいですが、結構難しい内容だったので自分の中では合格ということにしておきます(笑)
落としたのは5番で、circadian(概日の)とかdiurnal(日中)などの単語が(注はありましたが)分かりにくかったことによるものですね。
それ以外の問題は、設問や選択肢の難度としてはそこまでではなく、文章そのものの難度の方が大変な感じがします。
語彙が難しい
まず難しいのは語彙ですね。
自分の場合は工業系の英文をよく読むので、注に載っている単語以外は問題なかったですが、一般的な入試レベルの単語帳では載ってなさそうな単語もありました。
ですので、入試レベルとしてはかなり難しいレベルの単語帳で、科学分野など理系の単語をしっかりとおさえると良いかと思います。
たとえば今回の話のテーマであるaviation(航空)という単語ですが、大学入試で有名なターゲット1900には載っていないようですが、速読英単語の上級編には載っています。
文の構造が簡単ではない
単語だけが難しいわけではなく、文の構造(英文解釈)もそこそこ難しいです。
国公立大学で英文和訳に使われそうな、長くて構造が分かりにくい部分も出てきています。
ただし、「簡単ではない」という表現にしたのは、英文解釈だけで言えば最高レベルの難度というわけではなさそうだからですね。
単語や分野の難度を合わさって難しくなっていますが、文構造だけで言えば普通の難関大学ぐらいの感じがします。(ただしあくまで難関大学としての普通!)
英文解釈でよく使われている『ポレポレ英文読解プロセス50』や『英文解釈の技術100』(基礎の方でも演習をちゃんとやればいけると思う)で構造が取れれば困ることは無いと思います。
高校生には背景知識的にきつい
これが高校生的には一番対策が難しいような気はしました。
さっきまでの単語や解釈は、難しいことは難しいですが、大体やることは決まっているのでいわゆる受験勉強でカバーできます。
しかしこの背景知識は、どんな分野が出るか分からないので、普段から色々科学分野に興味を持って知識を入れている人が有利な感じがします。
工業系の英文をよく読んでいると、「あー、たぶんこういう仕組みなんだろうな」とか「こういう実験よくあるよな」と考えながら読めるようになるのですが、さすがにそれを受験勉強でやっていくのは大変ですよね。
それでもなるべく背景知識で損しないために、考えられる対策としては以下の感じかと思います。
・意識的に科学系に興味を持って知識を入れる
・分野別の部分がある単語帳などで理系分野のところを詰める
・過去問で理系学部用の問題がある大学の問題を重点的にやる
ただ、この英語の問題が難しいとはいえ、合格点が何点かとか、他の科目がどれぐらい難しいかにもよって重みが変わってくるので要注意です。
あくまでこの英文を理解するには、という観点でご理解ください。
上の方でも言いましたが、この問題は文が読めれば、設問自体は普通の選択問題なので演習をすれば問題ないと思います。
早稲田理工英語のまとめ
最後にやってみた感想と思いついた対策をまとめておきます。
・英文は確かに難しい
・(問1は)設問は普通で難しくはない
・語彙は入試としては最高レベルで準備しよう(特に理系分野)
・普通の難関大レベルの英文解釈ができるように
・幅広い理系の背景知識を付けよう
・過去問も理系学部のものをやろう
今回文章中で触れた参考書を参考までに貼っておきます。
機械があれば別の大問や、別の大学、学部などもやってみようと思います。
是非コメントやTwitterからご連絡ください。